干拓地の自然と人の生活を両立させる、水路調査と設計

空港の目と鼻の先

佐賀空港周辺の干拓地区水路の両側が、水位の変動や波風で浸食され崩壊しています。このままでは、本来水路が持つ防災機能が維持できなくなってしまうので、土壌内に溜まった多量の水を外へ排水する機能の回復や、水路両岸の浸食防止の対策が必要でした。

干拓地という非常に軟らかい地盤

まず、コーンを人力によって押し込み土の粘着力や抵抗力を測る、ポータブルコーン貫入試験を行い、地下3mまで土壌の強さを調べました。有明海に面する干拓地であり、水を多く含む軟らかい地盤であることから、施工中やその後も崩壊がないように注意が必要です。

様々な観点から比較検討

水路の両側を保護するために、ブロックマット工・組立作渠工・木柵工の3つの施工方法を比較検討しました。施工単価や施工のしやすさ、漁場の近くという状況を考慮して、今回は木柵工を行うことになりました。

また、施工中に足場が崩壊しないよう鉄板で補強し、施工時期は水路の水をポンプでくみ上げ排水をするように計画しました。

自然と人の生活の両方を守る

今回の水路は佐賀空港に隣接しており、田畑の水源として利用され、水路の先には自然豊かな有明海と漁場が広がっています。そのため、自然と共存しつつ大雨や高潮などから水路を守らなければなりません。風景の一部と化している水路も、視点を変えてそこにある意味を考えると、私たちの生活を支えてくれていることに気づかされますね。